塗師の吉井さんの工房にお邪魔しました

投稿日:2014年1月25日(土) カテゴリ:研究員日記

こんばんは!
うつわと暮らしの研究所、略してうつけんのかおりんです。
今日はうつけんのメンバーで塗師の吉井さんの工房見学&研ぎ出しの体験をしてきました。

吉井さんは変わり塗りで有名な塗師さん。
会津には「金虫食い塗り」というまるで虫が食ったような模様ができる伝統的な技法があるのですが「金虫食いといえば吉井さん」というほど、素晴らしい金虫食い塗りを作られています。
ほかにも研ぎ出しだからこそできる、様々な変わり塗りを行っています。

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今回は吉井さんに金虫食いの過程を教えてもらい、そのあとに研ぎ出しの箸作りを体験させていただきました。
最初は1色だったお箸なのに、研ぐほどに模様が浮き出てきます。研ぐ人によって模様が違ってくるのも、魅力です。
ただし研ぎすぎにはご用心。楽しくて研ぎすぎた挙句に、下塗りの漆が見えてしまったのは、何を隠そう私です(笑)

吉井さんのところではお茶もごちそうして頂いたのですが、茶托や大福を入れるうつわまで吉井さんの変わり塗り。普段のお茶にもちょっとしたアクセントになって素敵ですvv

吉井さんのところに寄った後は、うつけんメンバーのあきえさんのお家でミーティング兼お昼ご飯。
さっそく自分で作ったお箸を使って頂きました。

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私はさらに吉井さんのところで買った金虫食いのうつわがあったので、デザートのスコーンやマンゴープリンを入れてみました。

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う~ん、日常でできる贅沢!

吉井さんは私が生まれる前から塗りをお仕事にされているベテランですが、新くて斬新な考えもお持ちで、それが変わり塗りに生かされているという感じがします。
会津の伝統技法、ぜひその手で体験してみませんか?

案内人について

漆とロック株式会社(Urushi Rocks Inc.)代表
貝沼 航(Wataru Kainuma)

1980年福島市生まれ。大学卒業後に会津若松市に移住。漆器づくりの現場に魅せられ、2013年より、木と漆という自然の素材の魅力や職人さんたちの手仕事の意味を実際に現場で体感できるガイドツアー「テマヒマうつわ旅」を展開。
2015年、世代を超えて受け継ぐことをテーマにした新しい会津漆器「めぐる」を販売開始。同年、グッドデザイン賞とウッドデザイン賞・審査委員長賞を受賞。会津で国産漆の植栽活動に取り組むNPOの副代表も務める。漆と人を繋ぐコミュニケーターとして、漆器の魅力を伝える講演やイベントも行っている。

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