“漆”をテーマに自由研究!小学二年生のテマヒマうつわ旅でした!
投稿日:2019年8月1日(木) カテゴリ:日々のアテンドから
2019年7月中旬、初夏の「テマヒマうつわ旅」。
この日は、小学二年生の女の子とそのご両親をアテンドしました。
小学校で出された夏休みの自由研究のテーマが「樹液」ということで、その中で“漆”を研究しようと思いついたそうです。
漆という素材の秘密や漆器が出来るまでの工程を知りたいとお申し込みいただきました。
そんな嬉しいオーダーでしたので、一日かけてたっぷりご案内しました。
まず1軒目は、こちら。
会津漆器の蒔絵師、ほくるし堂・二瓶由布子さんの工房です。
彩漆(いろうるし)を使った絵付けについて由布子さんやお父さまから実演も交えて教えていただきました。
その後はギャラリーも見学。
わー可愛い〜と、皆さん漆器のイメージが早速変わったようです。
続きましては、こちら。
会津漆器の木地師・三浦圭一さんの工房で、漆器のもう一つの素材、木材について学びました。
自分が生まれるずっと前から寝かされている木地を見つめて何を思うかな?
光を当てると光る不思議なお猪口も(その正体は肥松という、樹齢数百年の松の木の中心部です)。
そして、お昼ごはんは喜多方ラーメンを食べて、塗師・秋葉良榮さんの工房へ。
漆という素材を塗料として使うあれこれに話が尽きません。
そして、いよいよ!この日のメインイベント、漆掻きの現場へ!
塗師の秋葉良榮さんは、漆掻き職人でもあります。
喜多方市内から15分ほど車を走らせて、山の中へ。
漆の木に傷を付けて、漆の液を一滴一滴集める漆掻きの仕事。
この日はまだ初夏でしたので、「初辺(はつへん)」と呼ばれる盛りになる前の時期です。
森の中で行われる神秘的な作業に小学生の女の子もじっと見入っていました。
日本人のお母さんもアメリカ人のお父さんも驚きの連続だったようです。
そして、秋葉さんの工房に戻り、お気に入りのお椀を選び、大事そうに持ち帰りました。これから、きっとごはんを食べる度に職人さんたちの光景を思い出す、お守りのような器になりますね。
最後の写真は、女の子が家に帰って描いた絵をお母さんが送ってくださったものです。秋葉さんの特徴をよく捉えていて、本当に上手ですね!
ということで、一日たっぷりの漆の自由研究ツアー。ご家族でのご参加、ありがとうございました!
「テマヒマうつわ旅」は、お子さんの自由研究の題材としてもご活用いただけます。
暮らしの中で使うお椀がどのように出来るか、そして日本文化やものづくりを知る機会にもなると思います。
喜んでお手伝いしますので、是非お気軽にお申し込み・お問い合わせください!
▶ テマヒマうつわ旅のお申し込みはこちら http://tematrip.com/original
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案内人について

漆とロック株式会社(Urushi Rocks Inc.)代表
貝沼 航(Wataru Kainuma)
1980年福島市生まれ。大学卒業後に会津若松市に移住。漆器づくりの現場に魅せられ、2013年より、木と漆という自然の素材の魅力や職人さんたちの手仕事の意味を実際に現場で体感できるガイドツアー「テマヒマうつわ旅」を展開。
2015年、世代を超えて受け継ぐことをテーマにした新しい会津漆器「めぐる」を販売開始。同年、グッドデザイン賞とウッドデザイン賞・審査委員長賞を受賞。会津で国産漆の植栽活動に取り組むNPOの副代表も務める。漆と人を繋ぐコミュニケーターとして、漆器の魅力を伝える講演やイベントも行っている。